最近、あらためて 韓国医学の「八体質学」 を学び始めました。
もともと私は鍼灸師として 中医学(中国伝統医学) をベースに治療をしてきましたが、八体質学に触れる中で、
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中医学と共通する考え方
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中医学とは異なる新しい視点
その両方を感じるようになりました。
中医学を学んだのは約30年前のことです。
その後、臨床経験を重ねるなかで考え方やとらえ方も少しずつ変わってきました。
そこに八体質学が加わったことで、今までの知識を一度整理し、あらためて向き合ってみたいと思うようになりました。
その後、臨床を重ねる中で考え方も変化し、患者さんとの向き合い方も深まってきました。
そこに八体質学という新しい知識が入ってきたことで、
「このまま頭の中だけで整理するより、文章にしてしまったほうがいいな」と思い立ったのが、このブログを始めたきっかけです。
ここで書く内容は、私が学んできたことと現在の臨床経験をあわせたものですので、私見も多く含まれています。
それでも、東洋医学や体質の考え方に興味をお持ちの方にとって、少しでも理解の助けになれば嬉しく思います。
定期的に更新できるかは分かりませんが、
東洋医学の豊かさや、自然の視点で体を見る面白さ
そんな魅力を少しずつお届けできたらと思っています。
どうぞ気軽にお読みください。
第1回 東洋医学って難しい?──自然から始まった、やさしい医学の話
東洋医学は、いまから2000年以上も前の古代中国で生まれたといわれています。
そんな昔の医学が、21世紀の現代でも世界中で親しまれ、ヨーロッパやアメリカでは TCM(Traditional Chinese Medicine/中国伝統医学) として注目されています。
はり・きゅう、ツボ押し、マッサージ、漢方薬など、
体にやさしく自然の力を大切にする東洋医学は、
「古くて新しい、これからの医療」 とも言われています。
東洋医学の言葉って、ちょっと難しい?
東洋医学の本や記事を読むと、すぐにいろいろな言葉が出てきます。
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陰陽(いんよう)
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五行(ごぎょう)
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気・血・津液・精
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肝・心・脾・肺・腎
漢字は読めるのに意味がよく分からない──
そんなふうに感じる方も多いと思います。
東洋医学は“体を自然の一部として見る医学”なので、
ふだんの医学用語とは少しちがい、
最初はとっつきにくく感じることもあるかもしれません。
東洋医学の出発点は「自然をよく観察すること」
東洋医学の基礎は、古代の人々が自然を細かく観察したことにあります。
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太陽の動き
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季節のめぐり
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昼夜の変化
自然にあるリズムを見つけ、
人間の体にも同じ法則があるのではないか──
そう考えたのが東洋医学の始まりです。
難しい理論や哲学というより、
自然の流れをそのまま体に置き換えて理解する医学
と言ったほうが近いかもしれません。
本当は生活に身近で、役に立つ医学
見慣れない言葉が多いので、どうしても
「ちょっと難しそう…」
「専門家の世界なのでは?」
と思ってしまうかもしれません。
でも、東洋医学は本来、毎日の暮らしに寄りそった医学です。
季節によって体調が変わること、
疲れやすい日があること、
イライラ、胃の重さ、眠りの浅さ……
これらを“自然のリズム”という視点で見直すと、
体のサインがとても読みやすくなるのです。
今回は、ここまでということで。
八王子・高尾山のふもとの治療院「楓鈴堂(ふうりんどう)」の片隅から、
これから少しずつ、東洋医学の話をできたらなと思います。
どうぞお付き合いください。